2007年05月07日
観光マーケティング⑤

これは、このことをニュースにすることより、一般人が理解できるようになぜそのギャップが生じているのかを説明していくべきだと思います。
まず、「合成の誤謬」ということを説明します。
ミクロ経済的に言ったらよいことなのに、マクロ経済で捕らえた場合良いことではないと言うことです。
たとえば、ある会社が利益が伸びないため必要利益を維持するために、人事に対してリストラをしたとします。
早期退職優遇措置や、子会社への配置転換などすることにより正社員が減少します。その会社は人件費を削減することにより利益が増加したとします。
そのような企業が増加することにより、利益が増加する企業が増えます。
では単純にそれらを合わせた、国全体では景気は良くなると思われますが、それは違います。なぜなら、失業者の増加、正社員から臨時社員、派遣社員などの増加が生じ景気の足を引っ張ることとなります。
これが、「合成の誤謬」です。
次に、官僚の自己評価の明示をそのまま受け入れてはいけないということです。
官僚にも、実績が求められます。
景気がマイナスにならないレベルの低空飛行であっても、若干でもプラスであれば好景気という言葉になり、その期間が長いと評価しているのが今です。
戦後の経済は、この期間が短くともプラス幅が格段に違います。
要は、積分の面積がどうかということが何も議論になっていません。
面積で捕らえた場合、最近の好景気は、以前の好景気と比べ物にならない低さです。
この実態を、大企業、中小企業と分けて考えて見ましょう。
中小企業は、日本の事業所のなんと99.7%を占め、大企業は0.3%という数字からどう思いますか。
要は、0.3%の企業業績が良くなっても、その煽りを受けている中小企業は厳しい業績となっているのが実態だと推測します。
特に、大企業の下請けとなっている中小企業は単価の引下げ要請などより厳しいものになっていると推測します。
現在の、日本の経済成長率は大企業の好成績業績と中小企業の劣悪業績を差し引いたものと考えるといいかも知れません。
今説明した要因ばかりではないと思いますが、ちょっと納得したものがありませんか。
観光関連業種の企業もほとんど中小企業だと思います。
なかなか、好業績といえない面もあると思いますが、自社の独自性を示し、競争優位の商品を持てば必ず良い方向に向うと確信します。
すなわち、大企業が狙ってこない業種(大企業が採算とてる年商は巨額なものです。)の中でトップになることが中小企業の今後の生き様です。要は、ニッチトップになろと言うことです。続く…
(写真は横浜MM21地区です。)
Posted by A.S. at 23:18│Comments(0)